８時過ぎに宿を出発。まず、高村美術館に行く。富士山は幸運にも私たちに今日もその姿を見せてくれていた。前日から雲がでていたので今日は見えないかも知れないと思っていたので余計に嬉しかった。富士の頂は昨日にも増して白く輝いて見えた。
美術館では全部見るのに１時間近く掛かった。レトロの自動車に、アールヌーボー、日本画など見応え十分。
そこを見たあと、もう一回山中湖を回って帰途につく。
ままの森から見た富士
雲がある富士も又良いものだ！
ここでも逆さ富士を待つカメラマンが三脚にセットしてタイミングを待っていた。
昼食はホテル マウント富士でフレンチ！
夕日に輝く西湖の富士
普通なら山中湖から御殿場に出て帰るのが早いのだが、空の様子を見ると太平洋側は曇っていて富士山は見えそうにない。それでもと来た道を富士宮まで引き返すことにする。
富士吉田までは初詣の影響か凄い渋滞だった。途中河口湖でおみやげを買う。
ところで、できるだけ長く富士山を見たいからと言ってとったコースだったが、時間が経つにつれて雲が多くなり見えなくなった。
もしもあのまま、富士が見え続けていたらきっと帰りたくなくて、後ろ髪を引かれただろう・・・・と、もっともらしい理由を考えていたものの、やはりもう一目見ておきたいという気持ちでいっぱいだった。そして西湖に行ったとき、奇跡的にも雲がなくなり、夕日を浴びた富士が全景を私たちの前にあらわしてくれた。
もの凄く、感動した。まるで私を見送ってくれているように・・・本当にそう思えて、熱いものがこみ上げてきた。
きっと私の両親も同じだったと思う。しばらくみんな口数も少なかったから・・。
これが最後の富士だった。このあと、すぐに雲が立ちこめてもう全然見ることは出来なかった。
最後の富士を見ながら、母は「もうこんな富士は見られないだろう」と言った。なんか寂しかった。
その一方で、私はまたいつか、今度は新しい家族を作って来られたら・・・と思いながらそこをあとにした。